プーケットはバンコクとはまったく違う顔を持つ市場です。ここでは観光が経済の中心。だからこそ1年単位の長期契約よりも、観光客を対象にした短期や中期のレンタル需要が圧倒的に強いのです。ビーチ沿いのヴィラなどはシーズンになると通常の倍近い賃料で貸し出されることもあり、条件次第ではホテル並みの収益を生むこともあります。実際、多くの物件はAirbnbなどで運営され、ハイシーズンには驚くほどの稼働を見せます。
日本人にはそれほど馴染みのないリゾートかもしれませんが、欧米や中近東からは直行便が飛んでいて、バンコクを経由せずにやってくる人も多い島です。空港も整備され、最近では渋滞を避けるために沿岸を走るボートタクシーの導入も始まっています。観光インフラは年々進化していて、その勢いが不動産市場にも直結しています。
こうした状況は、日本経済新聞(2025年6月25日)やバンコク週報(2025年1月7日)でも報じられており、プーケットにおけるリゾート開発の過熱ぶりがうかがえます。
日経新聞・2025年6月25日の記事
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS22CMF0S5A520C2000000/
バンコク週報・2025年1月7日の記事
https://bangkokshuho.com/thaieconomy-1447/
現在のプーケットの注目エリア
注目はやはり北部。ラグーナやラヤン周辺の高級リゾートエリアは、更地や整地された土地が目立ち、今後の開発余地が大きい場所です。
さらにプーケットには18校のインターナショナルスクールがあり、そのうち7校が北部に集中しています。子どもの教育を考えて移住する外国人ファミリーのニーズも加わって、このエリアの不動産価値を高めています。


今後のプーケットの投資トレンド
一方で、パトンやカロン、カタなどの昔からの観光地はホテルがすでに建ち並んでいて、新しい開発は落ち着き気味。今後の投資トレンドは北部のリゾートエリアにシフトしていく流れが見えています。
もちろんリゾート投資にはリスクもあります。観光シーズンや国際的な旅行動向に左右されやすく、コロナのような事態が起これば需要は急変します。短期レンタルの運営はホテル業に近いので、清掃やメンテナンス、ゲスト対応の手間も少なくありません。だからこそ、信頼できる現地の管理会社と組み、体制を整えることが成功のカギになります。

まとめ –プーケットは高い利回りを秘めている–
それでもプーケットは世界的に人気のリゾート地。高い利回りを狙える可能性を秘めたマーケットです。不確定要素の多い世界だからこそ、「どこに投資するか」「どんなリゾートを選ぶか」が勝ち組になるための分かれ道になります。