バンコクの鉄道路線とコンドミニアム投資

ヨシダ不動産のブログ

バンコクの鉄道路線とコンドミニアム投資の関連性について

実は、私は子供の頃、かなりの「鉄キチ」でした。今は当時ほど熱心に追いかけていませんが、新しい路線ができると、車両や沿線、輸送能力につい目が向きます。

不動産の仕事をしている今、その目線は物件選びにもつながっています。鉄道ができれば必ず不動産価格が上がる、という単純な話ではありません。それでも、人の移動が変われば、住む場所の選び方も変わります。

 

 

現在の利用者数はグリーンラインとブルーラインが突出

 

タイ鉄道輸送局が公表した2025年の年間乗車回数を1日平均にすると、次のようになります。数字は利用した「人数」ではなく、延べ乗車回数です。

各路線の平均乗車階数

路線 2025年の1日平均乗車回数
グリーンライン
(スクンビット線・シーロム線合計)
約71.6万回
ブルーライン 約42.4万回
パープルライン 約6.8万回
エアポート・レール・リンク 約6.7万回
ピンクライン 約6.2万回
イエローライン 約4.5万回
レッドライン 約3.6万回

 

当社が現在、CBDの駅近コンドミニアムを重視しているのは、こうした実際の人の動きを踏まえてのことです。
ブルーラインでは、MRTAが公表した駅別利用上位に、スクンビット、ペッチャブリー、ラマ9、パホンヨーティン、シーロムが入っています。発表当時の順位ですが、乗換駅や業務エリアに人が集まっていることが分かります。

日本人投資家の方へのご紹介でも、まずは既存の賃貸需要を確認しやすいエリアが基本です。高級コンドミニアムも有力ですが、「高級だから良い」とは考えません。駅からの歩きやすさ、建物の管理、実際に決まった賃料、将来の売却のしやすさまで見て選びます。

 

 

オレンジラインに期待する理由

そのうえで、特に気になっているのがオレンジラインです。
東側はタイ文化センターからラマ9通り、ラムカムヘン通り、ラムサリーを経てミンブリー方面へ向かいます。既存の業務エリアと東側の住宅地を結ぶ沿線の取り方が、面白いと思っています。MRTAの計画では東側が2028年1月、西側が2030年7月の開業予定です。

輸送能力にも注目しています。オレンジラインはヘビーレールで、MRTAが示す最大輸送能力は片方向・毎時5万人。これは実際の乗客数ではありませんが、将来の利用増に対応できる規模の路線として整備されます。

MRTAには、全線で1日約44万回という乗車予測もあります。ただし、これは過去の事業報告に基づく全線開業時の予測です。東側だけが先に開業した際の利用者数として扱うことはできません。[3]
投資先としては、すでに需要のあるラマ9周辺と、開業によって移動が便利になるラムカムヘン~ラムサリー周辺を分けて見ています。将来への期待だけで購入するのではなく、現在の賃料でも納得できる物件かを確認することが大切です。

 

 

レッドラインは延伸後の姿が楽しみ

もう一つ、長い目で注目しているのがレッドラインです。
現在の乗車回数は1日平均約3.6万回と、まだ多くありません。一方、日立製の車両が架線から電力を取って走り、最高営業速度は時速120km。日本の鉄道を思わせるところがあり、個人的にも興味を持っています。

特に見たいのは、延伸してネットワークが広がった後です。ランシットからタマサート大学方面、タリンチャンからサラヤ方面への延伸計画と、駅周辺開発の検討が進んでいます。開業時期は、今後の発表を確認する必要があります。

延伸によって行ける場所が増え、主要拠点までの所要時間や乗換のしやすさが改善すれば、現在の乗車回数だけでは測れない魅力が出てくるかもしれません。ただし、車両の最高速度が速いことと、物件が貸しやすいことは別です。駅へのアクセス、勤務先までの実際の所要時間、周辺の賃貸需要を一駅ずつ確認していきたいと思います。

 

現在の需要とこれからの変化を両方見る

今、当社がご提案の中心に置くのは、グリーンラインやブルーラインのCBD・駅近物件です。すでに人が動き、賃貸需要を確かめやすいという強みがあります。
その一方で、沿線と輸送能力に魅力を感じるオレンジライン、そして延伸後の変化が楽しみなレッドラインからも目が離せません。
現在の需要をしっかり確認しながら、鉄道と街の将来も見る。その両方の目線で、日本人投資家の皆様に物件をご紹介していきたいと思います。